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Kurizz-Laboのホームページに連動する私的日記です。

ホーン vs ドーム

2年ほど前に納品したスピーカーBOXが嫁入り先から出戻ってきました。(笑)
5インチ程度の小型ユニット専用で、使い道が見つからず、しばらく横で寝ていました。

ところで、私自身は忠実度は多少犠牲にしても音の出方が好きでホーンを選択してきました。
しかし、既製品でホーン型を採用するメーカーは今では絶滅危惧種的な存在になりつつあります。

ドーム型とホーン型の本質的な違いはどこにあるのでしょうか?
ホーン型が好き、という理由はどこにあるのか、そもそも明快な違いがあるのか。
この問題をいつかは検証(実感)してみたい、とずっと思っていました。
そこで、寝ていた箱にドーム型ツィーターを入れたシステムを作ることにしました。

様々なユニットを物色していると、ETON社(ドイツ)のユニットに目が止まりました。
まずは箱に収まる5インチのウーファー(Mid Bass)があり、しかもなかなか良さそうです。
初めてのメーカーですが、手ごろな価格と良質なデザイン、各種の特性なども目的に合っています。

ETON_5-200_A8_Symphony
<ETON_5-200_A8_Symphonys>

早速、いつものマロニエオーディオさんに注文すると1週間程度で送られてきました。
無駄のない洗練されたデザインと、手に持った感触がとても良い感じです。
取り付け寸法を調べると若干の加工でBOX内蔵の真鍮棒もそのまま使えそうです。

ウーファーが決まったので、次にドーム型のツィーターを探します。
最初に候補に挙がったのはSEASのソフトドームです。

SEAS_T25CF002
<SEAS_T25CF002>

このユニットは甲府のFさんも使用されていて何度も聴かせて頂きました。
さらに、私の二人のお客様のシステムにも採用した実績を持っています。

しかし、決定直前、耳元にささやいてきた製品がありました。

ETON_26HD1_A8_Symphony
<ETON_26HD1_A8_Symphonys>

ウーファーと同じETON社製のマグネシウム振動板を使ったドームツィーターです。
マロニエオーディオさんで2万円以上する高価な製品ですが、「ドーム型」が主役なので奮発します。
(SEASのツィーターは記憶では更に高価だったことも多少影響・・・)

ウーファーと同じSymphonyシリーズの製品であり、写真でもなかなか魅力的な面構えをしています。
自身の事は棚に上げて私はとにかく面食いで、製品はまず第一にデザインで選ぶことにしています。

優れた製品には優れた機能美がある、と固く信じています。

ウーファーに続いてツィーターもマロニエオーディオさんに注文。
そして、これらのユニットを取り付けるバッフル板をWood Pocketさんにお願いしました。

1週間ほど前にバッフル板が届き、全てが揃いました。
こうなったらどんなに忙しくてもやるしかありません。
真鍮棒に合わせて、ウーファーのネジ穴を僅かに広げてバッフルにユニットを取り付けます。
バッフル板のツィーター取り付け穴に端子部分の加工依頼を忘れていたので、再加工。
などなど、若干の紆余曲折がありましたが全てが無事に取り付けられました。

ドーム型2Way-1
<ドーム型2Way完成>

完成したシステムを仮説の台に乗せ、部屋の中央に設置してDEQXで測定。
補正データーをDEQXに流し込んで準備完了です。

ドーム型2Way-2
<システムに収まった2Way>

ホーンとドームの違いを明確にするため、設置条件は出来るだけ同一にします。
その結果、新人君は大胆にもホーンスピーカーの上に鎮座することになりました。

ドーム型2Way-3
<ネット装着時の2Way>

2Way用のボックスは内容堰37リットルの真鍮棒入り完全密閉型で、吸音材も適度に入れています。
この段階ではクロスオーバー周波数の最適値を見いだす作業などが必要です。

測定結果
<完成した2Wayシステムの特性>

測定結果からはクロスオーバー周波数を1kHzから6kHz程度まで可変出来そうです。
とりあえず2kHzに設定してスタートしますが、まだまだ本格的な検証は出来ません。

いよいよ、ホーンユニット vs ドームユニットの対決です。

そんな訳で、結論を得るにはもう少し時間が掛かりますが、とりあえずの感想は・・・・
どちらも大変魅力的なサウンドであることがまず確認できました。
最初から片方だけを聞いていればそれはそれで満足出来そうです。

もちろん5インチと16インチのウーファーでは振動板の面積が10倍も異なります。
ウーファー領域の最大音圧や最低域の再生特性には圧倒的な差が出るのは当然です。
しかし、ある音量までは口径の違いを明確に意識出来るほどの違いはありません。

ドーム型2Way-4
<床置きの2Way用DEQXと全景>

両システムともDEQXによる補正でクセは取り除かれてナチュラルな音質となっています。
まだ短時間の比較で予断を許しませんが、バイオリンコンチェルトを聴いた第一印象は・・・

演奏会場で言えば、1階のS席と2階の最前列で聴く音の違いという感じがします。
(慣れ親しんだNHKホールを思い出しての感想ですのであしからず。)
オーケストラの存在感や距離感がかなり異なります。実に面白い印象です。
この段階では、両者に違いはあるものの、どちらが良いということはまだ言えません。

しばらく聞いているうちにドーム型システムをもう少し試聴位置に近づけたくなりました。
早速支持台を作り直して5センチほど手前に移動し、ホーンの前縁から9センチほどとしました。
結果的にホーンの仮想振動板の位置よりは5センチほど近い事になりました。

NHKホールの2階席最前列はステージをやや俯瞰する感じになります。
ドーム型システムで聴く音もそんな風に聞こえてきます。
オーケストラとある距離感をもって、客観的な聴き方ができます。
これに対してホーンは指揮者の後方、距離にして数メートルから10メートル辺りの感じです。

こうした違いがなぜ生じるのか、今後の大きな課題であり、核心部分です。
今の段階では、直接音と間接音の比率、そして高域の質感が影響しているような気がします。

この辺りを時間を掛けて本質的な「音の感触の違い」に迫っていきたいと思っています。
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2012-07-31 : オーディオトピックス : コメント : 0 : トラックバック : 0
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プロフィール

栗原信義

Author:栗原信義

クリズラボの店主です。

自家焙煎のこだわり珈琲と、

何も足さない何も引かない

正確なサウンド!

あと10年、オーディオを中心に

感性と科学の両面から追求して

いきたいと思います。

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